2019-01-01から1年間の記事一覧
ぼくたちは、うまれて死ぬまでの中間に生きていて、ゆっくりと死へと接近している。今日という1日が朝から夜まで回転するように、月火水木金土日とぐるぐると、春夏秋冬と季節が過ぎて、そうやって今年から来年へと時は移り変ろうとしている。ぼくがいつ死…
もうすぐ2019年が終わる。2020年になる。そんな未来のことを子供の頃には想像もできなかった。自分がどんな風に生きたいのか、どんな職業にも興味を持てない子供だった。世の中の職業的なことに特技がなかったから、会社員という漠然とした選択肢し…
金曜日、北茨城の改修している廃墟の映像作品のため、撮影チームが来てくれた。20年来の友達、木村輝一郎。インタビューでは、今の取り組みについて話して、質問されることで、構想と妄想が暴走して、伝わらないところも発見できた。毎日妻と二人で制作して…
毎日、新しい状況になっていく。自分が日々、取捨選択してきた結果が、日常に組み込まれていく要素たちが、生活にリズムを与えて、新しい生活圏に突入している。例えば、アートで生きていくと決めたことや、妻と一緒に作品をつくることや、北茨城の限界集落…
作っている 毎日を 偶然に 出会うモノたちは 捨てられたモノたち けれど 役割はまだあって 生きている 家もモノも土地も 木も虫も ぼくらも ただ 生きていたい
damn-地獄へ落ちる。danger- 危険。dark- 暗い。dead- 死。decieve- 騙す。妻チフミがDのつく単語を調べている。 再生中の廃墟の名前をD-HOUSEにしたんだ、と話すと 「D-HOUSEってどういう意味なの?」と聞くので「DはdisasterのDで災害のこと。廃墟はボロボ…
首が痛いので、今日は本読みながら、ネットを探訪しながら、これを書いている。自分は動かずに思考を旅してみる。 生活のユートピアというのものがあるはずだと思う。けれども、映画や文学や漫画にしろ、どれもディストピアを描く。その方が興奮度が高いから…
電話が鳴った。取ると 「こんにちは。ちょうど良さそうな椅子が入ったのでメールで写真を送るから確認してください」 と言われた。 電話をくれたS老人は、リサイクル業をやっていて、何かチカラになれればと、一カ月ほど前に改修中の廃墟に足を運んでくれた…
どんな本にしようか。いま考えている。もちろん、出版先なんて決まっていない。作品がなければ、流通もしないし、誰も読むこともできない。だからまず作る。構想する。 「生きるための芸術」をシリーズにしたいと考えている。一巻と二巻を出版した。ぜひ読ん…
フィンランドから北茨城市にヨハンナさんが滞在制作に来た。これも夢の続きだ。自分が旅をしたとき、泊まる場所があって、制作できる空間があって、それも誰かが作った場所で。おかげで観光とは違う現地の人々の暮らしに触れることができた。 だから、自分も…
暮らしにはリズムがある。何時に起きて何を仕事として、何時に食事をして何時に好きなことをして、何時に寝るのか。いつも「何時」に支配されている。「何時」とは時間のことだ。 かなり前に(もう10年以上前に)「時間を生かす」という本を拾った。ここには…
先週末にライブをやってから、エネルギーがゼロになって、けれどもなんとか日々を過ごしていたところ、水曜日にトークイベントで東京と北茨城を日帰りしたら風邪を引いてしまった。おまけに週末は北茨城市でのイベントでアーチの製作を依頼されていたので、…
この4カ月ほど取り組んできた廃墟の再生、いよいよ「倉庫」の屋根が完成した。建物の中に溢れてるゴミをひたすら捨てて、空が見えるほど崩壊した屋根を修理して。 ここは200坪の巨大な廃棄物だった。けれども「土地」ではある。人間は土地を巡って、大き…
昼過ぎから雨が降ってきて、午後は施設の芸術による活性化についての会議があって、チフミにクルマで送ってもらい、終わって夕方、パソコンをアトリエに忘れたことを思い出して、迎えに来てくれたチフミと山のアトリエに戻った。 強い雨が降り続けて、北茨城…
起きたことを書く。10月19日。依頼されたデザイン仕事の締め切りが近くなってきたので、廃墟の改修はお休みして、一日中デザイン仕事に費やした。そうするつもりだったけれど、疲労が溜まってたらしく、昼過ぎまで寝てしまった。 起きて、デザインのイメ…
昨日は、地域でお祭りだという話を聞いて、チフミは近所のおばあさんの家に手伝いに行った。何のお祭りかおばあさんに聞いても「お祭りだよー」としか話してくれなくて、別の人に聞くと「お祭りだけど何にもしないよー」と言う。 何もしない、ってことは縮小…
創作に没頭するための場所を作っている。ひとつ作ったけれど、それは公共の場所となったので、自分たちが暮らす場所も作ることになった。気がついたら場所を作ることに没頭している。 「場所」 今いるべき場所=in the place to beというヒップホップの名フレ…
もう終わらないんじゃないかと思うときもある。廃墟の規模が大き過ぎて、やってもやっても課題が出てくる。だけど、誰かのためでもなく自分のためでもなく、ただこの地域に廃墟があって、それを美しくしてみたい、と思った。だからやる。もちろん、閃きをカ…
「ご苦労だね。いやいや、綺麗になった。俺のところに鶏小屋があって、もう使わないから、解体すればトタンや木材あげるから」 ぼくら夫婦が改修している廃墟の様子を見に来る猟師のお爺さんが言った。 ぼくらはお爺さんを地域のみんながシゲ坊と呼んでいる…
トルストイを読んでしまったら、あまりに社会と距離ができてしまって、言葉が出てこなかった。トルストイの民話は危険な読み物だ。美し過ぎて、いまの社会にはまったく適していない。 昨日読んだ話はこうだ。 --- ある兄弟が、困っている人たちを助けながら…
やりたいことが溢れている。サーフィンをしたい。釣りをしたい。ランニングしたい。絵を描きたい。眠りたい。季節の変わり目で、秋になろうとしている。 廃墟の改修がいよいよピークに差し掛かかり胸騒ぎが止まらない。心が騒いでいる。やったことのないこと…
【すべてのインフラが止まってしまう】そんな小説を書きたいとイメージしていた。ところが、それは空想ではなく、すぐに現実になってしまった。 週末、関東地方を台風が直撃した。都内は電車が止まり、成田空港からかはすべてのアクセスが機能しなくなり、空…
朝起きて、寝るまでのたった一日が人の一生だったら何をするんだろう。きっと寝ることもなく、慌ただしく死を迎えるんだ。それでも花が咲いて、散って種を残すようなことは必要だから、きっと愛する人に会うのだと思う。そのときは、選ぶというよりも、必然…
質問が送られてきた。 「素敵な活動を夫婦でされているのですね。カヤックもつくるんですね。また、どうしてそのような活動をはじめたのですか。」 この問いに答えるために、アート作品をつくり、家を直し、舟をつくり、魚を釣り、野菜を育てて、本を出版し…
居住空間を開拓するプロジェクトが再開した。2日目。朝、畑に行って草刈りをした。春夏は野菜を育てたけれど、秋冬は、家を直すのに集中するためお休みすることにした。野菜を育てるには手が掛かる。まったくやらないのではなく、アトリエの周りに開墾した…
9月になって暑さが和らいだので、廃墟の改修が始まった。たぶん、この廃墟はプレハブか何かが原型だと思う。話によると、港にあった物置が、山に運ばれて、何回か人が住んだけれど、長くは続かなく、いまに至るとか。悪い面を挙げたらキリがない物件だけど…
1. どこまでいけるのか。夢を見てそれが叶ったらすぐ次の夢へと潜る。夢は途方もないのがいい。イメージできることは何らかの手段で実現できる。まるで脱獄だ。ほとんど不可能とすら思えるけれど、針の穴ほどの可能性を検討して、夢と現実の間に穴を開けるル…
(English blow) ぼくは何者なんだろうか。ぼくは絵を描くことを仕事にしている。妻と二人で一緒に絵を描く。二人でひとりの作家、檻之汰鷲(おりのたわし)でもある。 檻之汰鷲には意味がある。わたしたちは、社会という檻の中に閉じ込められた鳥だ。けれど芸…
芸術とは何だろうか。いつも考えている。でも考えてばかりでは何も進まないので実行する。絵を描く。木を削る。家を直す。野菜を育てる。舟をつくる。魚を釣る。 芸術は、いろんなところに潜んででいる。隠れている。それをみつける遊びでもある。かくれんぼ…
2019年の夏、ぼくは北茨城市に暮らしている。ワクワクして朝の目覚めが早くなる。前の日も早く寝ようと思っている。5時や6時に起きて、WEBやアプリで波をチェックする。低気圧が太平洋にいて南風だったら、サーフィンに適した波をしている。そういうこ…