いきるための芸術の記録

荒地と廃墟の楽園より

One of these days

One of thesedays 71

6月11日 月曜日雨。朝から降っている。市役所に夏のポロシャツの打ち合わせにいき、帰りにホームセンターで材料を買って、昼に歯医者にいった。お婆さん2人が「若いときに歯医者にいっておけばよかったと思うのよ。けれど忙しくてね。年取って歯が悪いの…

One of thesedays 70

作家やアーティストと名乗る人と会うとき「何をつくっているのか」という話になる。金曜日に笠間の陶芸学校を卒業して北茨城市に拠点づくりに引っ越してきた市川さんの歓迎会で「市川さんは、どんな作品をつくるのですか?」「わたしは陶芸ですが陶器ではな…

One of thesedays 69

師匠と呼んでいる有賀さんのハイキングが開催されるので、朝9時に北茨城市の花園キャンプ場に集合した。有賀さんは、市役所で測量の仕事をしていたので、北茨城市の地図を詳細に理解している。地図を作ってきたとも言える。 去年は師匠がガイドする山登があ…

One of thesedays 68

朝、海へ。風があるのでサーフボードだけ持って行ったけれど、波がほとんどないので、引き返して、筏のペットボトルも運んできた。 海のうえを筏で歩く。アメンボみたいな。海から浜を見るとチフミがお爺さんとしゃがんで何かしている。話を聞くと、魚釣りの…

one of thesedays 67

打ち合わせのため東京に。新宿まで高速バスで移動。「ゾミアー脱国家の世界史」を読む。この本はすごい。読むたびに、新しい発見と感心に打ち震える。ページを閉じて考えて、また読んで。大切に読んでいる。なにが面白いかと言えば、国家のシステムを暴いて…

思考する絵画

アート。芸術。魅了されて止まらない。なぜか。アートは何にでも変換できる。それは答えがないからだ。だから、答えをつくることができる。例えば、生きることが芸術だと言いたい。なぜ生きることが芸術なのか。その問いに答える。自ら設問して、問い続ける…

One of thesedays 65

朝起きて朝食を済ませて、車に乗って海に向かう。ほんの10分。お気に入りの長浜海岸。サーフボードを持って海に入る。波に向かってパドリングする。とにかく海と戯れたい。海にいる理由が欲しい。だから、舟をつくるし、ペットボトルの筏もつくった。けれ…

One of thesedays 64

仕事を集めてみる。手元に手繰り寄せてみる。どれくらいあるんだろうか。ちょっとした会話の節々に、仕事の果実がぶら下がっているのをみつける。種を受け取ることもある。それは少し育てる必要がある。メールで飛び込んでくることもある。おカネが発生する…

One of thesedays 63

かつては自然からすべてを生み出していた。そこに魅力を感じる。水戸に森の間伐を手伝いに行った。「きらめ樹」という間伐方法で、樹の皮を剥いてたったまま乾燥させる。根から吸い上げる水は、皮と幹の間を流れている。樹の皮を剥ぐと、水分を吸収できなく…

One of thesedays 62

うまくいかないことがある。できないことや、結果が望ましくない場合がある。 壁画プロジェクトの企画に対して返事が来た。「ノー」だった。予算が折り合わなかった。プロジェクトのためにスケジュールを調整してもらった大黒くんに申し訳なかった。大きな予…

One of thesedays 61

毎日何か書くと、毎日の自分に向き合うことになる。毎日の何かに向き合うと、毎日出会うヒトや会話の節々にキラキラと光る意味をみつける。もし毎日が退屈なら、それは毎日を過ごす誰かに対しての不満でもあるし、自分への不満でもある。昨日、商売のポイン…

One of thesedays 60

苗を買いにいった。ついに畑を貸してもらったので食べ物をつくる。ホームセンターで苗と種をチェックする。 「ホームセンターで買うとみんな同じ時期に同じものが収穫しちゃうから、違うのを買った方がいいんだけどな」 通りすがりの老人が教えてくれた。イ…

One of thesedays 59

海の側にリゾート地をつくる計画の打ち合わせ。担当者は、イタリアやドイツに住んでいて、7ヶ月前に日本に来たばかりで、日本語が堪能ではなくて、英語で話すことになった。 「イエェ、イエェ」と相づちを打ちながら話しをする。日本語とは違う脳の回転をす…

絵を描く。絵を売る。生きるための芸術。

ぼくは妻のチフミと絵を描く。その絵を売って生きる。これが理想。けれども現実は少し違う。 ぼくは妻のチフミと絵を描く。その絵を売るだけでは、こと足りないので、そのほかにも仕事をしている。昨日は、渋谷のギャラリー&バー「ゲルニカ」でアートオーク…

One of thesedays 57

小学校の運動会にいった。チフミとぼくには子供がいない。だから、子供のことはよく分からない。けれど、チフミの姉の子供たち、りゅうのすけ、りなこ、甥っ子と姪っ子が、子供について教えてくれる。彼らと過ごすことで。小学校の運動会を観覧しながら、自…

One of thesedays 56

森に入った。林業家の古川さんのお手伝い兼、社会科見学として。人間がつくった森は、人間が手を入れないと、生態系が保てない。木が混んで太陽の光が入らなくて、木がやせ細ってしまう。だから、不要な木を切る。不要な木だけでなく、売れる木も切る。そう…

One of thesedays 55

今日は、地域のお年寄りと一緒にガーランドをつくった。 ガーランドというキャンプ場とかで見るような三角形の旗をつくっている。10kmを目指している。けれどまだ120m。それが面白いのか、みんなが楽しめるのか分からない。やってみないと。 慣れないこ…

One of thesedays 54

東京でゲストハウスLITTLE JAPANを運営している柚木さんと話した。 「地方を回っているのは、ネットワークをつくっています。都市と地方を繋げたいんです。あと、移住って、カフェやってますとか、古民家に住んでますとか、自給自足ですとか、キラキラしたこ…

One of thesedays 53

何か疲れて朝遅くまで寝た。10時に起きる。気分がスッキリしてて走りたくなった。海まで3km。往復6km走った。ラストスパートで久しぶりに全力で走った。全力になることなんて、あまりない。気持ちよかった。ストレッチ、腹筋、腕立て伏せ、フルコースや…

One of thesedays 52

北茨城からバスで東京に向かう。田園風景や森から、町へと移り変わる。荒川河川敷には、木が繁る場所がポツポツとあって、そこにはブルーシートの簡易住宅がある。暮らしている人がいる。 上半身裸で自転車を漕ぐおじさん。手を後ろに組んで走るおじさん。荒…

One of thesedays 51

「石渡さんにとってアートって何ですか?」と聞かれ 「生きるための手段」と、とっさに言葉が出た。 「それってどういうことですか」 「生きるために芸術があるってことです」 「生きると芸術がどうしたら結び付くんですか?具体的に言うと、どういうことで…

One of thesedays 50

山に入った。アトリエをつくった北茨城市の揚枝方は、山に囲まれいる。山といっても名前もない小さな山で、そこには、杉が植えられている。日本の田舎、至るところに杉が植えられている。 アトリエに改修した古民家が実家だった有賀さんが教えてくれたことに…

One of thesedays 49

古民家のアトリエで作品をつくる。理想の暮らし。妻と作品をつくって自然と共に生きる。仕事があることは幸せだと思う。ここ数日、オーダーを貰った作品をつくっている。毎年9月に開催されるフェスOff-Toneのイメージ画。主催する松坂夫妻は、古くからの音…

One of thesedays 48

知らないことをひとつ知ったとき、世界はひとつ大きくなる。知らないことが100あると気づいたなら、世界は100だけ大きくなれる。 朝10時に市役所で2019年の国体パネルデザインの発表会に出席。そのあと図書館へ。本棚から背表紙の文字を眺めて…

One of thesedays 47

朝7時に起きて、英単語学習アプリmikanをやる。英語を上達させたい。朝食のあと2km走る。帰ってきて、英語の小説を読もうと検索する。白鯨はどうか。難し過ぎる。ヘミングウェイの「老人と海」はどうか。 He was an old man who fished alone in a skiff i…

One of these days 46

楽しい時間を持つこと。朝から作品づくりできるのが嬉しい。8時にアトリエ古民家Arigateeにいく。作品をつくりながら、いろんなことをしたい。アメリカで一緒に滞在制作したマーク・レディンは、絵を描きながら、遊びながら、お喋りしながら、作品を生み出…

One of these days 45

東京から北茨城市に帰る。途中、水戸のKEISEI百貨店に北茨城の芸術家、毛利元郎さんの作品展に寄る。毛利さんは、イタリアの景色を描く。奥さんが作品の額をつくる。 「90年代にイタリアに1年滞在して、はじめてなのに懐かしい気がして、そのときは、現代…

One of these days 44

友達の結婚式の二次会に作品を持っていった。先週からつくっていたペンギン二体。ペンギンは夫婦で子育てする家族愛に溢れた動物。気に入ってもらえるか、ドキドキしながら渡すと、新郎も新婦も満面の笑顔で喜んでくれた。偶然にも、ふたりが好きな動物はペ…

One of these days 43

朝、東京から北茨城に帰って、昼から芸術祭のミーティング。その前にランチを食べにお気に入りのお店に。1000円で地元産の魚が食べれる大津港駅の「太信」へ。 その土地で漁れたモノを食べれば、それは間違いなく美味しい。店主のマエダさんに「美味い」…

One of these days 42

会いたいヒトがいる。聞きたい話しがある。行きたい場所がある。何が起こるか分からない日がある。 9時。朝起きたらチフミは出掛けていた。ペンギンを仕上げるために、拾い集めてきた鉱物をハンマーで砕いて、目のサイズにする。ルーターで削って米粒みたい…