いきるための芸術の記録

荒地と廃墟の楽園より

One of these days

One of these days 41

あなたの仕事は、王国を繁栄に導くこと。どのような生態的環境、人口構成、地理的条件の組み合わせが国家と支配者にとって最も好ましいかという匙加減はあなた次第だ。 朝起きて、ページをめくった本「ゾミア-脱国家の世界史」の一節。この本は、原始的な民…

One of these days 40

朝、起きてテレビも見ないし、SNSもあらゆるWEBサイトもチェックしない。メディアに繋がらないと、ぎゅっと世界が小さくなる。 できれば最寄りの個人経営のパン屋さんのパンを食べて、フェアトレードやコーヒーが大好きな友達が仕入れてきたコーヒーを飲みた…

One of these days 39

放っておけば草が生えてくる。そういう草を雑草と呼ぶ。けれど、ひとつひとつの草に名前がある。ひとつひとつの草に生き残るための戦略がある。そうやって生き延びる雑草を人間は邪魔者として刈り取る。 雑草は人間が自然を切り拓いた場所にしか生えない。そ…

One of these days 38

5月7日月曜日朝、依頼されている作品をつくるためにArigateeにいく。いまペンギンのカップルをつくっている。作品をつくる。欲しい人がいる。売れる。それを資本にアート活動をする。イメージを獲ってカタチにする生産活動は、社会のなかで、農業や漁業に通…

Arigateeはアーティストインレジデンス。作家が北茨城の自然のなかで制作に没頭できる環境。

5月6日(日) 「どうして舟をつくるんですか」クロダ氏が質問してくれた。ぼくたちは五浦の海を眺めていた。 「ぼくにとってのアートは生きるための技術で、人間のもっとも古い道具が舟だと思って。海の向こう側を見た人間はどうしてもその先に何があるのか…

One of these days 36

10時花園神社例大祭にささら舞を観に行く。子供が獅子に扮して五穀豊穣を祈願する。とても日本的な光景なのにこれは過去の姿。着物や色、笛の音。太鼓やリズム。いまの日常にはなくなっている伝統が息づいている。 昼前に家に戻る。北茨城市から依頼されて…

One of these days 35

5月4日木曜日朝7時起きる。目が覚めてすぐ運動したくなる。ストレッチ、腕立て、腹筋。午前中に北茨城市に提出する書類を作成。雨が強くなって雹に変わる。バチバチと激しい音がする。今年の計画をチフミと話す。海外にコネクションを増やすこと。ボスト…

One of these days 34

5月3日木曜日朝9時に起きる。朝食後、舟について調べる。ぼくは舟をつくりたい。2016年に諏訪湖でカヌーをつくり、2017年は北茨城市でペットボトルの筏をつくった。舟に憑りつかれている。 ぼくが初めて惚れた舟はアイルランドのカラック。2013年…

One of these days 33

5月2日8時起きる。北茨城市役所で打ち合わせ。昨年の活動経費の修正と今年の活動について。お昼を家で食べアトリエ兼ギャラリーArigateeへ。約一カ月ぶりに見る日本の自然。緑が美しい。雑草も繁ってきた。旅に出る前に植えたジャガイモの芽が出ていた。…

One of these days 32

4月30日月曜日朝6時起きる。 日本、北茨城に帰るため、ボストン空港へ。離れるほどに、魅力や大切なことを思い出す。プロンビンス・タウンの美しさ。流されるのではなく、流されないまちづくり。コンビニエンスストアやチェーン店は出店させない。代わり…

One of these days 31

4月29日日曜日晴れ。 朝5時起きる。今日でプロビンスタウンを発つ。歩いて1時間バス停に向かう。マークレディンがチフミの荷物を運んでくれる。旅の終わり、仲間との別れに涙した。出発予定時刻になってもバスが動かない。運転手が現れない。ほかの乗客…

One of these days 30

4月28日土曜日晴れ。朝8時起きる。二日酔い。 スタジオに行って、額を完成させる。マークレディンに教えてもらったトレイフレーム。昼にボストンからカラックが到着するとの話しで、海に向かう。カラックとはアイルランドの舟。カラックを漕いでケープコ…

One of these days 29

4月27日金曜日雨作品が完成してきたので、ギャラリーに作品を持っていった。数日前に立ち寄ったギャラリーが「作品を見るよ」と言ってくれたので、持っていくと接客中で、また「夕方にきて」と言われる。 2軒目のギャラリーは「2年後まで計画でいっぱいだ…

One of these days 28

4月26日木曜日雨。8時起きる。 朝、昨晩スタジオの電源を抜かないで帰ったことが問題になる。スタジオの一階は、テニスクラブで、そこから電気を拝借している。どういう訳か、ギャラリーの電気が使えないので、そうなっている。昨日、1階の電源を抜かなか…

One of these days 27

4月25日水 雨。8時に起きる。昨日やった北茨城市から依頼のデザイン案をメールする。ネット環境があれば場所を問わず繋がることができる。便利。パンを食べてDNAギャラリーへ。去年の秋に友達マークレディンが、ここに滞在して気に入り、春に再び滞在するこ…

One of these day 26

4月24日火曜日 晴れ。朝8時起きる。昨晩は、ヒッチコックの映画を観たけれど、英語がさっぱりわからなくて、途中で寝てしまった。モノクロ映像のシャープさと撮影された時代の人や建物、インテリアが見れて面白かった。朝食にキヌア。キヌアとは、南米アン…

One of these day 25

4月22日(日) 朝8時起きる。ランニングにいく。このまちの家の写真を撮る。景観を守りながら、まちづくりをしている。新しいものをつくるより、古いものを残す方が難しい。けれど古いものを残す方が、シンプルなこと。ボストン、プロンビンス・タウンでの滞…

One of these day 24

4月21日 土曜日朝8時に起きる。二日酔い。チフミが元気になったので、街へ行く。海と景色を見て楽しむ。アイスクリームを食べる。 午後からスタジオで制作。「作品が全然面白くない」という話しになって、手を加える。水が限られているので、ひとつやっては…

One of these day 23

12時間寝て朝5時に起きる。 今回の旅に誘ってくれたマークもすぐに起きてきた。友達とは不思議で、出会うときは、約束も待ち合わせもしない。ある日突然出会う。日本語を教える。マークは、オオカミとクマを覚えた。日本語が表意文字だということに感心を持…

one of these day 22

4月19日木曜日 8時に起きる。チフミが熱を出した。環境が変わると、そうなることがある。日本は5月で暖かいのにボストンは3月みたいな気候。よくなることを願うばかり。 マークとゆっくりしてからスタジオに行こうと、10時まで話す。話すといってもこ…

One of these day 21

4月18日水曜日 朝5時30に起きる。朝日を拝む。マークと今日の計画を話す。昨日はマークの近況をきいた。アイルランド出身で、スペインのバルセロナの倉庫を改造したスタジオで絵画やオブジェの作品をつくる。ここ数年は、アイルランドのダブリンのギャラ…

One of these day 20

朝起きたら10時だった。 11時に宿泊場所を出てoriental heights駅へ。電車を乗り継いで、5駅で長距離バスがsouthstationに着。荷物が重過ぎるので、チャイナタウンでお弁当を買ってお昼にした。 1時45分にボストンを出て18時ころ目的地プロンンス・タウンに…

One of these day 19

4月16日(月)8時に起きる。今日ボストンに出発する。最近、運動をしてなかったので、ストレッチと腕立て、腹筋、ランニングをする。運動をしないと、身体が固まって弱ってくる。そうすると考え方も弱ってくる。 11時板橋の家を出る。海沿いの街、プロビ…

One of these day 18

4月15日(日)8時30分に起きる。チフミは、ボストン行きの荷物をパッキングして、ぼくはコインランドリーに洗濯へ。待ち時間に「イサム・ノグチ庭の芸術への旅」を読む。 愛知県津島市にイサム・ノグチの父親、詩人ヨネ・ノグチの生家があった。見捨てられ…

One of these days 17

4月14日(土)愛知県の空き家改修の仕事に区切りをつけて、5時間かけて東京へ移動。 月曜日からボストンに行く前に、東京新宿でバンドNOINONEのリハーサル。売れているわけでも有名なわけでもなく、それでもモチベーションを保ち続けていること自体が奇跡だ…

できれば、クマのままでいたかったの話

4月13日(金) いよいよ改修の最終日。朝、まのさんとミーティング。絵本「できればくまのままでいたかったのに」の話題になる。 ☆ 森のおくに1匹のくまがいた。くまが冬眠しているあいだに、森に人間がたくさんやってきて、木を切り倒し、大きな工場を建…

生きている手話に出会って、感情表現を知ったこと

4月12日(木) 朝7時に起きる。7時30分から、依頼主、まのさんと改修のミーティング。 金曜日までにやれることを確認。まのさんを楽しませつつ、満足してもらい、期待以上の結果を渡して帰りたいと思う。 10時、まのさんの友人たちが、改修の手伝いにくる。…

夢が叶ったら、すぐにまた次の夢に飛ぶ

今日は水曜日。朝から改修仕事をしている。家とは何か、この3年くらい考えてきた。きっかけは空き家。どうして古い家は、家賃が安いのに好まれないのか。なんならゼロ円のこともある。どうしてひとは、働いたおカネを高い家賃や新しい家のために費やすのだ…

武井さんに会った話(10年前)

よく人にマジメだね、と言われる。マジメというか真剣。自分を楽しませたい。たくさんの評価よりも理解者がいればいい。儲からなくても人を幸せハッピーにできればいい。妻を幸せにしたい。死ぬまで自由でいたい。 これ全部やろうとしたら、それはもう本気で…

One of these days 12

4月8日(日) 朝8時に起きる。津島市に滞在して空き家改修をしている。2014年に、家賃を安くして広いアトリエを手に入れるために空き家を探して、出会った愛知県津島市。その空き家を改修して、木工技術を手に入れ、いまではそれが仕事のひとつになってい…