いきるための芸術の記録

荒地と廃墟の楽園より

2017-01-01から1年間の記事一覧

【 Yes I do 】NoよりYesより、何を「やる」のか。

先日、下北沢で本の出版イベントを開催してトークをした。空き家を巡る旅から、日本の森林のこと、最近始めた放置農園、そこで実践してみた自然農の話しに広がった。買ってきた苗を植えたエピソードのところで「野口の種を知っていますか?」と質問された。…

雑草に学ぶ野生型適応戦略

月曜日に日の出を見に行ってから早起きになった。午前中は、六時間になって、制作できる時間が増えた。今日は少し遅くて、7時にアトリエに来て、この日記を書いている。 今日は雨。だけど嬉しい。野菜を育てて食べようと、自然農というやり方で、耕しもせず…

モノをつくり、愛する人と出会うこと。

作品をつくるにしても、材料をどうするのか。イメージがどこからやってくるのか。イメージをカタチにするための道具と技術をどうするのか。それらをクリアできれば傑作が誕生する(はず)。 ぼくは偶然を愛するがゆえに、材料をできるだけ買わない。お店で購入…

人生に勇気を。失敗を恐れない気持を。

北茨城市の富士が丘小学校をアトリエにして、もうすぐ1週間。暮らしている辺りの地理も理解できてきた。新しい町にいったら、ぼくは走る。それがもっとも地域の様子がわかる。どこに何があるのか。 北茨城市に来てみれば、ひとつの冒険が終わったように思う…

北茨城最奥地ではじまる未来

北茨城市での暮らしが始まった。東京から荷物を運び、アトリエになる富士が丘小学校に道具を運んだ。午後から、市の担当者鈴木さんと課長と、コーディネーターの都築さんと打ち合わせをした。 そのなかで、市長の驚くべき構想が発表された。それは1枚のメモ…

植物を愛せば幸せHAPPYになる【恵比寿の小屋-後編-】

小屋を建てる夢を見たイベントのプロデューサーでもある高橋ケンジ氏からのオーダーは「都市と自然」だった。ぼくは空き家の木材が森からやってきたことを知って自然に興味を持つようになり、その環境を追求するうちに人が暮らさなくなった里山と呼ばれる場…

使われなくなった材料で小屋を建てる冒険 【恵比寿の小屋-前編-】

恵比寿ガーデンプレイスの小屋が完成した。始まりは、今年の1月18日、友達が、ぼくと小屋を建てる夢を見て声を掛けてくれた。ぼくは、ブログやSNSで自分のやっていることを報告していたから、それが夢に出たのかもしれない。友達が見た夢は、ぼくの夢でも…

砂つぶの1日

土曜日も日曜日も休日ではなく、月曜日から金曜日も平日でもなく、毎日は等しく人生の一部だ。日曜日の夜は、月曜日の前日ではなく、それぞれの一日は、それぞれ独立した今日。ベンジャミン・フランクリンは、「one today is worth two tomorrow. 今日は、明…

光。

動物をつくっている。「つくる」行為の原初は、天地創造として聖書に記さている。はじめに光ありき。形づくるのは、神の仕事とされる。土を捏ねて動物をつくり、やがて男をつくった。であるなら、ヒトもまた動物。 作品をつくることは、カタチを取り、色彩を…

夢は叶う。やり方はイメージが大切。

仕事にしろ、友達にしろ、恋人にしろ、日々の生活のすべてを自分で選んでいる。もしかしたら、まったく自分で選んでない人もいるかもしれない。自分で選んでいないのであれば、ぜひたった今から、自分の声に耳を傾けて、未来を選択してみて欲しい。 なぜ、こ…

いくつもの人生があっても、生きるのはひとつの道。

人生はいろいろ。ほんとに。いろんな人の数だけある。人と人が重なるのは一瞬のこと。友達とか仕事とか愛や恋や。自分の人生は自分にしか見えない。 そんなぼくの昨日の人生は、北茨城市の新しく暮らす家で目覚めてスタート。GWに展示する動物をつくった。嫁…

岡倉天心を生活芸術にインストールする

「芸術家です」と名乗りながら、空き家を転々として、出会った環境で創作活動をして2年が過ぎ、昨年の冬に知り合いから「北茨城市が芸術家を募集しているよ」との情報を教えてもらい応募して、なんと採用され、北茨城市を拠点に芸術活動をすることになった…

技術を【インストール】することが生きるためのチカラになる

恵比寿ガーデンプレイスでゴールデンウィークに小屋を建てることになり、それはそれで最高なオファーなのだけど、茅葺き屋根にしたい、という仲間のアイディアで、しかも茅も山に刈りにいくという100年前にタイムトリップする話になって、嫁と少々喧嘩し…

みんなが幸せになること。理想は夢かもしれない。

もう、小さな生活を嫁と2人でしていければいいと思っていた。しかし「信じること」は人を信じる者と書く「儲け」の字の意味に通じる生きるための技術らしい。 ぼくは、3年前に芸術で生きていくと決めて専念してきた。この3年間は 、それ以外をほとんどや…

高いところから低いところへ流れる水の生き方

水は高いところから低いところへ流れる。人よりも粗末な食事をし、人よりも粗末な服を着て、人よりも質素な生活をし、誰よりも贅沢な暮らしをする。「水の生き方」とはこういうスタイルかもしれない。 「何のために」を突き詰めていくと「水」になる。目的は…

けもの道と子供の時間

裏山を散歩して、カモシカに遭遇した。その森の中に現れた存在と、振り向く眼差しに圧倒された。テレパシーのようなコミュニケーションがあった。ぼくは、自然界の新入りだった。 いま暮らしている古民家の裏山を散歩しながら、岩を探している。この4年ほど…

あまりなにもない日の収穫

まだ冬だ。先日、火鉢をみつけて、使ってみた。炭を寄せ集めて火をつけると、これは暖かい。ほんものの火は、いくら眺めても見飽きない。オレンジや黄色に燃えている。 ここ数日は、うまくいかなかった。親切で貸してもらったチェンソーのオイルとガソリンを…

夢や願いを叶えるには、たくさんのことを諦める。

中津川の古民家で冬を越すと決めて、気がつけばもう立春。暦のうえでは春になった。この冬は念願だったアート作品の制作に没頭する数ヶ月を過ごしている。朝起きてから寝るまで作品をつくることばかり。それでも生きていけるようになった。とても不可能なよ…

期待しない、振り返らない。快適に生きるための技。

海と森がある小さな町。新しい展開に期待しながら北茨城を訪れてきた。コンパクトで、東京からも2時間ほどだし、暮らすにはよさそう。もし縁があれば。いろいろ楽しみだ。未来に希望を託すと夢が広がる。もしかしたら、北茨城で空き家をみつけて改修してア…

常識とは壊したほうがいい差別の壁だ。

ゴキブリ。文字だけでも嫌な感じがする。その理由は、かつて人間がゴキブリに食べられていたからだと、ぼくは思っている。その記憶がDNAレベルで伝達されているのではないかと。その仮説をある人に話すと「実はわたしはゴキブリ飼っているんです。家にいるヤ…

空き家は問題じゃない

扉を開けると人が集まっていた。2年前は空き家だった津島のルミエールセンターを半年振りに訪ねた。 空き家とは何か思うに、家主さんがその家を大切にしていたり、そこに愛があれば、空き家ではない。例え使っていないとしても。 この津島の長屋群は、もっ…

野生の技術を求めて 2017

元旦の朝、6時に日の出を拝みにいった。長野県諏訪湖の畔り。静かな湖面と空が喩えようのない色をしていた。言葉にならない現象に遭遇すると絵にしたくなる。 昨年は、念願だった古い家を転々として、愛知県津島市、三重県志摩市の安乗、神奈川県湯河原市の…