いきるための芸術の記録

荒地と廃墟の楽園より

あるがままの魅力を集めれば、人と人が出会い未来を紡ぐ【津島つむぎまちアート化計画】GWは愛知県津島市へ。

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愛知県津島市をご存知でしょうか。ぼくは空き家を求めて、何千何万とある町のなか、偶然にこのまちと出会い、魅力を感じて通うようになりました。

地域の宝は当たり前にあるモノ・コト
シャッター商店街、空き家、人口減少、高齢化、どこにでもある地方都市の問題を抱える町ですが、海抜ゼロメートルで空が広く見えて、実は名古屋まで電車で30分、スーパーマーケットもコンビニも飲食店も温泉もあって、家賃も駐車場も安価で、生活するにはとても快適な環境なのです。

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「どうして津島に?」と地元の人には言われますが、実にほどよい加減の都市具合なのです。何より、古い家が、築100年以上もの木造住宅が、たくさん日常生活の中にあるのです。便利な立地でありながら町を散歩すれば、まるで民俗博物館のような家々に出会えるのです。

始まりは、誰ひとり知り合いもいませんでした。それでも魅力を感じて、何度も津島に通ううちに、共感する仲間が現れました。出会いは、いつも突然です。恋人だって友達だって、約束して出会うのではありません。出会った仲間と、大好きなことについて話しをすれば盛り上がります。楽しい場所には、人が集まります。

 そうやって立ち上がったプロジェクトが【津島つむぎまちアート化計画】です。いよいよ、みなさんを招待できる日がやってきました。

歴史×現在×アート=まちの未来
津島市は、愛知県西部、三重県岐阜県にほど近く、織田信長の時代、尾張でもっとも栄えた町として知られ、江戸時代には津島神社の門前町として、明治から戦後は、紡績業で繁栄した歴史を持っています。

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 この「かつて」と「いま」(=お店を営むカフェや雑貨屋さん、空き家と家主さん、お寺、まちづくりに取り組む団体、地域で活動するアート作家、賛同する作家たちの表現)を掛け合わせて、5月4日~5日の期間、まちを利用した催しで賑わいをつくります。つまり、未来の「津島」がこの2日間に出現します。

この計画は、予算や助成金ありきではなく、この町を愛する人と人が出会い語り、自然発生したエネルギーで運営されています。つまり、それぞれの想いが大地に根を張り、芽を出し、花を咲かせるように、それぞれの可能性や夢や未来が重なり開催されているのです。

 ですから、このイベントの主人公は関わるすべての人です。そのすべてが等しくアートです。お店、空き家の活用、まちづくり、参加者、作品、それぞれどれもが表現なのです。2日間に訪れるみなさんの体験も「つむぎまちアート化計画」の一部になるのです。

ですから、津島つむぎまちアート化計画実行委員会は、素敵な出会いが重なり、このまちを愛する人が増えることを、ただ1点願うばかりです。

2016年のゴールデンウィークは、観光でもなく、ガイドブックにも紹介されない、架空の「つむぎまち」の住人になって、遊んでみませんか? きっとこの町が好きになるはずです。

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5月3日にはプレ・パーティーとして、10時から空き店舗でお店づくりをして13時からビアバルをオープンします。みんなでお店を作って、みんなで飲み会です。音楽もあります。5月4日は、軒下を利用した、自転車や机、箱をお店にしたマーケットが通りを賑わせます。5月4日、5日の2日間は、沖縄、岐阜、東京、愛知県で活動するアート作家たちが、空き家や空き店舗、お寺を利用して作品展示をします。

f:id:norioishiwata:20160423083716j:plain▲津島ツムギマチ・プロジェクト(小林慶介)お店づくりワークショップの様子

f:id:norioishiwata:20160423083810j:plain▲家主とわたしたち夫婦が、セルフリノベ工法開発に取り組む「ルミエール実験住宅」

開催概要:
開催日時:
2016年5月4日〈水・祝〉10時~17時
2016年5月5日〈木・祝〉10時~15時  

*プレ・パーティー
つむぎまちクラフトビールフェスト 5月3日〈火・祝〉13時~18時
(お店づくりワークショップ:10時~)

 場所:愛知県津島市(天王通り~本町筋)
津島駅から徒歩圏内(名古屋駅から名古屋鉄道で30分)
(*駅改札出口の観光案内所に会場地図パンフレットを設置します。)

 表現者
(沖縄)高畠愛子、西 真理、西尾 祐馬(岐阜)鈴木 一太郎、佐藤 久美子、吉田 達彦(東京)相沢 僚一、檻之汰鷲、遠藤 蘭子、杉本 憲相、TYM344、水谷孝三、柳川 たみ(愛知)AKO、浦上 文顕、神田 芙見、小林慶介、杉浦 見奈子、田中 芙弥佳、塚原 くみこ、日栄 一雅、松原 智子、真弓 美砂

 協力:
太田七宝/Calm*/OverCoffee/QueenBeeN.Y/シーズンカフェ茶の間/津島ツムギマチ・プロジェクト/しゃがみ弱パンチ美術館/生活芸術/宗念寺/25ris/まちや・まちなみ再生機構/ルミエール実験住宅

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神田 芙見(かんだ ふみ)       
『傳 -tomorrow-』             

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相沢遼一(あいざわ りょういち)
『彼女は老いを知らない』

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鈴木 一太郎(すずき いちたろう)
「単眼的風景:Gruppo del Laocoonte」2013年 
Photo by Hirofumi Tani

主催:津島つむぎまち実行委員会
後援:NPO法人まちづくり津島

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