いきるための芸術の記録

荒地と廃墟の楽園より

2015-01-01から1年間の記事一覧

苦手を克服すれば、ヒマラヤにいくほどの大冒険ができる。

0.ぼくは芸術家だから、作品をつくることばかりを考えている。「作品をつくる」とは数ある手段を選んで表現することで、「表現する」とは頭の中にあるイメージを取り出しカタチにすることだ。アートといえば、絵や彫刻がよく知られた手段だが、イメージを伝…

人間にとって必要なモノとは、何だろうか。答えは、決まっていて「芸術」。その答えを導くための式をつくっている。

いわゆる会社勤めをしないで生きていると、自分で仕事をつくらなければ収入がないから、どうやったらお金を生み出せるのか考えている。 その企みは、絵を売ることから始まった。まだ価値がなかった自分の絵に値段をつけると身の回りの友人知人が作品を買って…

生きる技術から生きる美術へ。人生は、肩書に関係なくすべての人が道の途中。立ち止まらなければ、美しくなる。

気がつけば、2拠点居住をしている。東京板橋区と愛知県津島市。津島では、300坪の敷地にある4つの建物を再生しようと企んでいる。最近では、よくある話らしい。「空き家再生」「リノベーション」「町づくり」しかし、誰かがやっていようが、よくある手…

芸術が自然に接近するための技術であるなら、生きる芸術とは、自然により近い暮らしを探求すること。

旅をした。生まれ育った東京を離れ、空き家の構造模型をつくるために愛知県津島市の築80年の長屋に滞在しながら、同じ津島市の築100年の町屋の庭の草むしりや部屋の掃除をして、2週間後には岐阜県中津川の古民家に1泊して、旅の途中で買った中古車で…

どうして、檻之汰鷲は、こんなライフスタイルを送っているのだろうか。「よく奥さんが耐えられるね」と言われてしまう暮らし方について。

よくある会話ー自己紹介。石渡さんは、何の仕事をしているんですか。 「絵を描いて売っています。」「画家ですか。」「画家というか、いろんなタイプの作品をつくるのですが、コラージュという手法で、嫁と2人で活動しています。」「絵だけで食っていけるん…

ここ数年の採集した生きる芸術のための口伝・秘伝書‐ピカソ、宮本武蔵、千利休から学んでいること

「できないことをやれば、どうやればできるのかが分かる」とはピカソの名言で、数年前から、この考えを信仰している。今回の津島滞在の目的でもある建築構造模型を朝からつくった。先月に2日間費やして1/20の図面をつくり、床下の基礎を調べた。模型に…

空き家に暮らして、その経験から何が必要で何が足りないのかを明らかにしてみる試み。

いよいよ新しい旅が始まった。いくら準備をしても、その一歩を踏み出さなければ旅は始まらない。逆に言えば、踏み出しさえすれば、準備なんか必要ない。土曜日の夜から、愛知県津島市の半年付き合い続けてきた築80年の長屋に滞在している。少しづつ掃除を…

空き家を巡る冒険のスタート地点。日本中に点在する空き家に滞在して旅する計画の話。

どうやったら理想の暮らし=「生きる芸術」が実現できるのかそれは、いまの社会に対して信用も納得もできないからで、だから根本的なところから思考と試行を繰り返して自分の現実をつくろうとしている。ずっと考えている。 ここ1年間、家主さんと話しながら…

仕事と仕事の合間に、自分の仕事、未来の仕事に取り組んでいる。

「仕事」と言っても、様々なカタチがあるいまの時期の仕事は、フェスティバルの制作。中学生の頃に、父親に観せらたウッドストック(映画)の影響で、それがまんま憧れとなり、仕事になった。 一方、自分の仕事とは、誰に頼まれた訳でもなく、やりたいことをど…

Tarminal /晴海客船ターミナル

名づけようもない徒然なる日々の記

忙しいとは、心を亡くすと書く生活のために仕事をする。仕事をするために人に会う。出掛ける時間が増えると我を失う。ぼくの場合、こうして出来事や考えを採集記録する機会を見失うことが、我を失うことに他ならない。 自分に向き合い、その声に耳を傾ければ…

木造建築という失われつつある日本の技術に魅了され、保存と学習に努めている。

長屋の模型をつくるために、木曜日の夜から津島市にいった。長屋のオーナーに依頼されて、木造建築の構造を把握するためにやってみることにした。「できないことやれば、どうやればできるのか分かる。」とはピカソの言葉。木造建築の耐震構造は失われた技術…

生活を消費から生産へと逆転させる発想

始めるに遅いなんてことはないこうして出来事を書くようになったのは、3年前に一発試験の独学で自動車免許を取ったのがきっかけだった。移動や空いた時間に勉強するようになって、メモを取るようになって、やがて日々の出来事を採集するようになって、時間が…

古家採集活生計画のための調査。第ゼロ回目。

家から徒歩15分に発見した古家の調査にいった。ぼくが住む東京板橋区にもこんな光景がある。 西台不動尊の隣接する植物に覆われた家。緑の奥からテレビかラジオの音が聞こえてくる。黒い穴のなかへ入って、「こんにちはー!」と呼ぶも返事なし。気がつけば…

人間が作り出す生活の宇宙に出会った。それはまさに人間の巣だった。

うまくいくことも、うまくいかないことも、すべてはタイミングで、過ぎてしまえば映画のワンシーンのドラマのようで、その瞬間ごとに選択している自分の行動や発言が現在をつくっている。何事に於いても後悔はしたいくない。やるべきことがある本来、そんな…

わたしたちの暮らしに革命を起こすプロジェクト。木造建築は強い。古い家は、豊かな暮らしをつくる

愛知県津島市で同世代でアート活動をする町家の大家さんと過ごした。いわば、友達のような関係になった。午前中に、相続問題の相談に司法書士事務所に一緒にいった。町家の大家さんは、家主の問題を共有するためにと、すべてをオープンにみせてくれた。相続…

巣作りをする人-動物は巣をつくるが人間はつくらない。どうしてなのか。身の回りにある材料で家をつくることは、すなわち巣をつくること。

自然にあるものを利用して家をつくった。落ちている木を拾い、草を刈り、屋根には笹をつかった。道具は麻紐とノコギリだけ。もちろん材料費はゼロ。5時間。家というより巣だ。家よりも巣の方が美しいと思う。 もし何もかも失ったとしたらお財布も貯金も家も…

好きなことをして生活できるかと実験してみたところ「できる」と答えを得たけれども、決してそれだけでは幸せになれないという驚愕の真実に達した話。

人間は、本来的に不幸を好む生き物らしい。誰かの幸せより不幸に耳を傾けるし、成功したニュースよりも失敗したニュースの方が何倍も興奮するらしい。仮に夢や目標を持って、それが叶ったとしても、途端に不満をみつける。だからと言って人間が悪いとか悲し…

考えてみる。なにがしたいのか。何回尋ねてみても新しい答えがある。 残念ながら、なにもしないでのんびり暮らしたいとは微塵も思わない。

生きる芸術=人生をつくる。この作品をつくると決心したら道が開けた。その方向は見えても、すぐに行き止まりで、道もつくらなければならない。だから、思ったほどには捗らない。実験のつもりの生活ポーズばかりを決めていても始まらないので、その役をしっか…

どうして働くのか。24時間はすべての人間に平等に与えられた資源。その使い方について

1週間は7日で1日は24時間ある。すべての人間に与えられた人生という作品をつくるための材料だ。幸いなことに時間の売買は、まだ始まっていない。時間は持ち主が自由に使うことができる。しかし、ほんとうにそうだろうか。朝起きて寝るまで、どれだけ自…

自分のために誰かのことをやれば、そこに小さな社会が生れる。

「最近はどう?」友達に会うと聞かれる挨拶みたいなもの。「絵を描いて売ってるよ。」「それで喰っていけるの?」「まだ、絵だけじゃ足りないからボルダリングジムで週3回働いているよ。知り合いの人をサポートして仕事になったらいいな、と考えているんだ…

経験や知見が積み重なって出来事を追いきれない。日々可能性を積み上げては、書き記す棚卸しのメモ

バルセロナで友達になったマークが白鯨を読んでいて、チフミが鯨の絵を描きたいというので、白鯨を読むことにした。読んでみると翻訳がよく、1800年代の小説なのに現代にも通じ、おまけに破天荒で痛快な物語。ぼくが小説の最高傑作だと考えていたヴォル…

「何もない」けど書いてみたら溢れてきたカタチとことばたち

月水金をボルダリングジムのアルバイトをして、火木は作品をつくった。嫁はいま専業で制作している。2人でつくると全く新しい世界が見えてくる奇蹟が気持ちいい。いまは、カタチをつくっている。今まで培ってきたテクニックを重ねて、つまりコラージュして…

もうダメだと思う。どうしてそう考えるのか自分に聞いてみると、結果が見えないからだと。それは、ほんとうにダメなんだろうか。

まだ、ここから先があるんだと気がついた。生きる道を開拓しようとすれば、これほどの未知を体験することになるとは。これは失敗でも不調でもない。通常運転だ。結果に向かって日々を積み重ねているのだから。じゃあ、自分はなにをして焦ったり不安になった…

惑星の未来を想像する者たちへ

基本的に、仕事は自分でつくるものというマイルールを課して半ば強引に人生設計をしているコラージュ作家夫婦の檻之汰鷲です。「おりのたわし」とは、わたしの名前、石渡のりおのアナグラムで、意味は、檻に囚われた鳥が鷲のように大空を飛ぶこと。実は人間…

日本全国空き家への旅計画 通称‐空き旅(仮)

日本全国に800万戸もあると言われる空き家。ぼくが考える空き家に関する計画は、家自体ではなく大家さんにフォーカスして問題に取り組みます。家には想いや歴史があります。場合によっては大正~昭和初期の失われつつある文化遺産が眠っています。 そんな…

バルセロナでの短い滞在から帰ってきて、嫁のチフミに「わたしたちは、どうなってしまうの?」と言われた件

ぼくら夫婦が不安定な状態に突入したのは2013年から2014年にかけて海外を旅してからだ。そんなことは充分承知して、次なるライフスタイルを創り上げるべく冒険を始めた。海外を旅をしている間は、地に足がつかないし迫る現実もなかった。帰国してか…

バルセロナ記 4 カラックの模型をつくる

カラックの模型をつくっている。 木を切って部品をつくって固定して。明日には完成するんだろうか。「働くとは動くことではなく走ることだ」

バルセロナ記 - 3 週末のよもやまばなし

昨日は疲れたのか12時間も寝た。朝6時に起きてブログを更新したり、携帯のデータを整理したりヨガをしたりした。昼にマークが起きてナルシスが来るから、そのあと展示に行くことになった。 左ナルシス、右マーク 船の博物館のコンペで展示の機会を掴んだマー…

バルセロナ記 - 2 アイルランドのボート、カラックのこと

2013年にバルセロナに滞在したときにマーク・レディンと友達になった。マークは絵の他にボートも場所もつくっている。この舟に出会って日本の舟文化に興味を持つようになった。それで海のそばに暮らしたいと考えるようになった。 3人の乗りのアイルラン…