いきるための芸術の記録

荒地と廃墟の楽園より

生活芸術日記2022.0519

いま自分のテーマは、競争から離れて生きることだ。これが難しい。自然のなかに弱肉強食のヒエラルキーがありながらも、弱い動物は生き延びている。雑草は、生き延びる戦略を持っている。生きることとは優劣をつけるのではなく、あるがままを肯定することからはじまる。

しかしそのマインドを手に入れるためには、あるがままで生存できる環境を構築することが条件になる。独自の生態系をつくるかのように。

 

読んだ本「どうして世界の半分は飢えるのか」

とても難しい問題だけれど、まず食べ物の生産を少しでもやった方がいい。ぼく自身妻に任せてやっていないから、とても難しい。

お金がなければ豊かに暮らせない、という常識に抵抗したい。その流れを変えたい。

今シーズン最後の炭焼き。窯から炭を出した。カシノキを多く焼いたので硬い炭が焼けた。炭を出したあと新たに薪を入れた。明日火をつける。この2年で炭焼きの仕事をひと通り覚えた。それを知って何になるのか。

炭焼きという太古から続く技術を修得した。炭焼きは土器づくりに発展した。今後鉄を鋳る可能性もある。生きるための技術各種へと広がっている。

意味は分かるのだけど、もう再び触れてみないとほんとうには理解できないような、そんなモノがいい。背伸びして分かったつもりになりたいけれど、実は分かっていないからもう一度触れてみたいというもの。そういう誘惑を作品から醸し出したい。

毎日していること。それ自体を楽しむ。経験する。感じる。それを味わい尽くすために文章を書く。その姿勢を忘れないために。