朝6時に起きて、家の前の景色を下書きした。できるだけ単純に描きたい。
8時にスミちゃんが長ネギとほうれん草を収穫して持ってきてくれた。ほうれん草は、茹でてナムルにして食べる。ネギはどんな調理方法が美味しいのか。昨日は、土手のこごみを採って天ぷらにした。イマイチだった。
スミちゃんと近況の報告をし合った。平さんが昨日、バケツに入れた蓮を休耕田の湿地に植えて、バケツを沈めるのに苦戦して、水位を少し上げたい、と言い始めた平さんの要望に有賀さんが応えて、尻水口(しりみなぐち)に丸太を置いて水の流れを止めた。それで少し水位があがった。スミちゃんは、丸太を通りがかりに見て「あれは何だ」と言うので、説明したら「そんな面倒なことしなくても、蓮は育つからやめろ」と言った。
文章にしてみると確かに面倒なことをしている。元に戻すのも面倒なので、そのままにしておく。
これは今朝の話。
昨日は、週末の雨に備えて、炭窯を雨養生した。作業をしていると、待ち望んでいた炭焼き老人モリさん(90歳)が現れた。炭窯にヒビが入って心配だったので大丈夫か質問したら「ゆっくり火を入れれば大丈夫だ」と言った。経験者のアドバイスの心強さ。
平さんが蓮を植えたあと、平さんがチェンソーで丸太を板に加工するというので手伝った。道具がイマイチらしく、少し歯を入れたところで終了した。
午後は、薪ストーブの煙突を掃除した。月に一回のペースで煤が詰まる。ひとりで掃除したら、真っ黒になってしまった。風呂に入ろうと思って、薪風呂を沸かした。沸かしている間に新しい絵の構図を考えているうちに、次の本のアイディアが降ってきた。
ニーチェの「ツァラストゥラはかく語りき」を元ネタに田舎暮らしの生きる技術を伝える話だ。主人公は、東京生まれで、1998年に山に籠る。キャンプとか登山とかサバイバルが好きで、20代で。山に暮らしているうちに、近所の老人と知り合いになり、田舎暮らしのあれこれを教えてもらうようになる。老人はだんだん介護が必要になり、主人公は携帯を渡されて、必要なとき老人を介護するようになる。まもなく老人が亡くなって、ひとり山の中で携帯を触っているうちに、ニュースなどを読むようになる。それで社会の現状を知る。現状とは、環境問題や経済至上主義や格差など。自分にできることがあるのではないか、と山を降りる。
あとその後の展開と、構成、文体が決まれば小説になるかもしれない。