いきるための芸術の記録

荒地と廃墟の楽園より

One of thesedays 77

6/17 日曜日
いわき市田人のモモカフェの10周年に参加した。先月、田人で開催されるアートイベントの会議に誘われていったら、それは前日で、町の会議をやっていて、そこにいた方々が暖かく迎え入れてくれ、縁を頂き、モカフェに参加することになった次第。何がどう転ぶか分からない。

モカフェでは、会場装飾にガーランドづくりをやった。チフミは毎回消しゴム判子のスタンプを用意して、子供たちが気軽に参加できるようにしている。オープンと同時に家族連れがやってくる。子供たちが集まってくる。ハンコをはじめて押す子供もいる。ハンコを布から離すと、現れる模様に目を輝かせる。

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つくってくれた旗をひとつずつ会場に装飾していく。参加者のみんなと一緒に会場をつくるアート。

いわき市田人という山奥の集落で開催されたフェス。フェスだから音楽が演奏される。名前も聞いたことのないアーティストたち。場所と雰囲気に合った音楽。演奏者たちは、子供から老人までを楽しませるような柔らかさを持っている。

ドブロク。3人組のロックバンド。ポエトリーとハーモニーが素晴らしい歌を聴かせてくれる。ベースの人は、レッチリのフリーのようなグルーヴを効かせていた。ほどよく熱いバンド。

出演者のひとり、Miya Takehiroこと宮くんが、ガーランドに興味を持ってくれ
「大人もやっていいですか」
と旗をつくってくれた。たくさんの野外フェスでライブをやっている宮くんは「旗の装飾はたくさんみるけれど、来場者と一緒につくるのは、はじめてだし素晴らしい」と言ってくれた。

アトリエのArigateeを訪れてくれたいわき市のナオトさんも、旗をつくりに来てくれた。

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夕方にイベントは終わり、打ち上げに突入した。ワシントンDCから日本を自転車で旅しているマイケルと話した。マイケルは、3.11に関心があり、現地の人の声を聞くために旅をしている。マイケルは、仏教に興味があって大学で勉強していたとき、先輩に四国のお遍路巡りを勧められて日本に来たんだ、と流暢な日本語で話してくれた。お遍路に続いて2度目の旅をしている。

出演者たちと話しをした。みんなかなりの数のライブをやっていて、出演者同士も仲良く、日本のあちこちで小さなフェスが開催されていて、みんなそこかしこで出会うそうだ。関西弁のトークが印象的な中西さんは、滋賀県からライブしに来ていて、年間200本のライブをしているという。それだけやるのだから、ほとんど家にいなくて、家に帰ると、子供が歩くようになっていたり、喋れるようになっていて驚く、と話してくれた。

日が暮れてきて、帰ろうかなと思っていたら、モカフェのオーナーの桃太郎さんが焚き火をやろうと誘ってくれ、小さな焚き火を三つつくった。肌寒くなってきていたので、会場に残っていた人が集まってワイワイと賑やかになった。

8時を過ぎると、帰る人が増えていき、出演者の宮くんが、泊まっていくというので、せっかくなので、お酒を飲みながら話した。

宮くんは、東京の府中に奥さんと子供と暮らしていて、やっぱり日本中のフェスティバルを旅するように渡り歩いている。北海道では、農場が主催するイベントがあって、マイクもスピーカーもなく、宮くんはウクレレだけを持ってライブしに行くそうだ。小さな会場に呼ばれても、そこに音楽を愛する人がいるなら、できるだけいろんな場所で歌えるように、ピアノの弾き語りスタイルからウクレレに変更した、と話してくれた

10時近くなってきたので、家に帰ることにした。明日は朝から久しぶりにアルバイトをする。