いきるための芸術の記録

荒地と廃墟の楽園より

100年前と今で比べたら

惹き寄せられる。100年前。再評価というわけでも、真似しているわけでもない。人間が生きることと社会との関係を問う活動という点で自分と重なっている。何ひとつ答えは出ないまま、時代は転がっていくだけで、それに対して、問いを投げることがそもそもの創…

宇宙に対して消えかかった信頼

朝目覚めたときに日記を書くのがいい。けれど、そうとも限らない。この文章は三日間ぐらい書いてはやめて、忙しいとタイミングを逃すこともある。午前中は草刈りをした。曇っていたから、いつもより長い時間やってしまった。休憩中、携帯もなかったので、ク…

すべての朝は目覚めと共に。

朝起きると、まず草刈をする。昼間は暑過ぎて、外では仕事にならない。ここ数日は、種蒔きをしたコスモスの手入れをした。来週、一緒に種蒔きした支援学校の中学生がスケッチに来る。その子たちが楽しみにしていると想像すると、やる気も倍増する。 空き家、…

零れ落ちる思考をメモすれば

朝5時に起きた。まだ太陽は隠れていて涼しかった。6時から草刈りした。今朝の草刈りは、市内の特別支援学校の高校生たちと種蒔きしたコスモス畑。7月中旬に植えて、もう花が咲きはじめている。 今年の夏は異常に暑い。気温は30度を超えている。だから朝早く…

未だ見えない道を書く

父から電話があった。癌で入院するからマイナンバーカードのコピーを送って欲しいと頼まれた。そんな必要あるのか、と疑ったけれど、まあ、父が頼むのだから、送ればいい。癌は3度目だけれど今回も治ると言っていた。退院したら鰻を食べに行こうと話した。 …

常識の反対は非常識。よりもっと広い可能性。

お盆ということで、妻の実家、長野県岡谷市に来た。どうにも家族が得意ではなくて、にしてもお盆は、家という単位の一部にならざるを得ない。だから前向きに、貴重な家族の時間を過ごした。 気を遣ってくれたのか珍しく、妻が松本市にある民藝館に行こうと誘…

ここではないどこかへ。そのままの自分自身を連れていくために。

まとまらないまま書くことも必要で、考えること、感じること、書くことは、それぞれ異なる効果がある。考えるとは、物事を突き詰めていくことで、例えば、なぜ働くのか、なぜ戦争するのか、その理由を問うようなとき、考えるという行為になる。 感じるとは、…

何をしているのでしょうか。

「何をしてるの?」 子供がなかを覗いて質問してきた。 神社の拝殿の天井の色を塗っていた。だから 「色を塗っているんだよ」と答えた。 子供と話すとき、シンプルになる。単純に説明しないと理解されない。ぼくは天井の色を塗っている、それ以上に説明する…

自分の未来を彫刻するメモ

「作り続けること。制作に毎日没頭することだ。考えるのではなく、思うがままにつくれば、きっと進んでいく」70代半ばのギャラリー・オーナーが言った。それは経験から達観した教えだと感じた。 8日間の個展が終わった。搬入を含めば9日。制作期間は1年以…

読めない文字が描く社会の余白

展示に向けた制作も残り3日。金曜日は搬入だからもう仕上げに近い。今日は作品の撮影をしてもらった。友人のカメラマンが毎回ヘルプしてくれる。友達のヘルプこそきちんと対価を払うべきだ。経済は血液や水だ。 展示は収穫だ。日々の暮らしのなかで材料や題…

混乱する社会のなか、どこへ向かっていくのか、自分自身が目指す道をつくるために。

していることを伝える重要性は、まだそれが果たせないうちには、単なる妄想や狂気でしかない。それをメモなり絵なり言葉なり、何かのカタチにしたとき現実のものとなる。しかし、それが現れたとしても、ほかの誰かに伝わらなければ存在しないと同じことにな…

生活と芸術の1日の傑作。個展のお知らせ。

生活と芸術。今朝は6時に目が覚めた。パンとコーヒーを用意して畑にいる妻を呼んだ。妻は犬の散歩のために5時ころから起きている。 朝食を済ませて、トラクターを動かして、花畑を耕した。木曜日に特別支援学校の高校生たちが、コスモスの種蒔きに来てくれる…

人間のあらゆる注意を収益化する方法への対策としての制作。

「わたしたちは、今や人間のあらゆる注意を収益化する方法をみつけたのです。A Iは注意捕獲装置として働き、それをお金に変えるのです」 元Google CEOのエリック・シュミットがこう発言している記事を見た。もちろんSNSで。ハッとして恐ろしくなった。ミヒャ…

暮らし自体が空想に包まれている。そのイメージを遮るものがない。自然はどこまでも許容してくれる。

2000年ころから働いた先輩に会いに行った。10年くらい一緒だった。会社を立ち上げた先輩と朝から晩まで。音楽業界の戦友という感じか。先輩は7月でアメリカのLAへ旅立つ。日本のカルチャーを世界に広めるために。数年ぶりの渋谷駅は複雑になっていた。目的…

根っこは芽を出し幹と枝を伸ばす。それぞれの枝を伝って今現在が作られていく。

51歳になりました。まさかこんな歳になるとは想像もしなかった。そんなものか。年齢についてテーマがある。20代でやったことで30代を生き、30代でやったことで40代を生き、つまり50代は60歳を迎えるためのステップ。その一歩を踏み出した。 28歳のとき芸術家…

お金より大切な時間の使い方

時間は有限。誰にでも一日24時間が平等に与えられている。しかしそれをどう使うかについては明確な答えは存在していない。「とにかく働け」というメッセージだけが発せられている。けれど、お金を稼いだところで、どうしろという指示もない。というか、ある…

自分を動かす技術。

朝起きて海に行った。サーフィンだ。このちっとも上達しない運動のおかげで、最近「やる」ということが分かってきた。どういうことか。「やる」とは、英語のDo itで、つまり受け身ではなく能動状態、命令形、能動とは自分を動かすこと、だ。 分かったのはサ…

なぜ働くのか「我々に糧を用意してくれるもの」

土曜日に飲みに行った。相手が酒豪だったこともあり、翌日はダウン、それが火曜日の午前中まで続いた。響いた。酷い頭痛だった。調べてみると、アルコールを分解できずに残ったものが血液に溜まり頭痛を起こすらしい。だからポカリスエットを飲みまくった。…

定点観測日記

日記は、誰かに読ませる目的より、自分自身を記述することで現在地を確認し、どこへ向かっていくのか、羅針盤のような技術としての効果がある。出来事をすべて書くことはできないから、記憶に残っているものだけが現れて、それを並べてみれば、そこに「わた…

常に今について話し、考え行動すること。

英会話で、イギリスから来ている女の子に「どんな作品つくってるの?」と聞かれた。「基本はコラージュ。素材だけじゃなくて、歴史や自然をミックスしている」と答えた。 何のことだかさっぱりだ。日本語で明確になってないから、英語ではもっと意味不明かも…

してきたことが現在に流れ込み、交差し未来に展開していく。

例えば、集落の草刈りをして、耕作放棄地を再生してきたことが田んぼの復活へ繋がった。柳や木が生えてしまったら、土地の再生はさらに難しくなる。4年間草を刈り続けて、木が生えるのを防いできた結果、地域の人たちが米づくりを再開した。それは理想的な…

もし紙やペンが貴重品だったら何を書くのか。

書くとして、ボールペン、鉛筆、マジック、選択肢はある。しかし、それらがあるとは限らない。黒じゃないかもしれない。赤、青だとして、そもそも紙がなかったらどうするのか。なかったとして何のために紙とペンが必要なのか。必要だとして「書く」その技術…

とある四日間の記録。自己をつくる技術に寄せて。

メモをはじめて15年。紙のノートはブログになって、SNSに変わり、メディアは変遷しながらも、その根は何千年も前から人類が取り組んできた技術へと回帰する。 フランスの哲学者ミシェル・フーコーは、その探究で「自己をつくる技術」としてギリシア時代にあ…

座っている椅子を壊されたら立ち上がって、新しい椅子を作るべきだ

慌しく春がやってきた。友達が蓮根を掘りに来た。その横で妻と僕は雑草取りをした。今年から田んぼを復活させる近所の人たちが側溝の土あげをしている。お婆さんは花畑で草刈りをしている。人も植物も動き出す。これが春だ。 Spring has come suddenly. My f…

何をするにしても考え方ひとつで、気持ちも世界も変わる。

朝起きて、昨日からやると決めていた倒した木の解体。しかし2週間のうちに草が伸びたので草刈りからやった。丸太のままでは運べないので、斧で割って4等分した。これは炭焼き仕事の一部だ。これのどこが芸術なのか、自分でもたまに分からなくなる。でも自然…

書くことは自分の進む道を明らかにする。

西欧の伝統と正反対のプリミティブな音を鳴らす、SNSで知った"Jean Dubuffet" の音楽作品について調べた。ところが画家のジャン・デュブュッフェだった。知ってはいた。けれど注目したことがなかった。彼の「生の芸術」や「アールブリュット」という言葉に共…

英語の海をちょっと泳ぐだけで、違う世界が見える。

英語の勉強方法を調べたら、ネイティブの発音をそっくりに真似する、というのがあったのでやってみた。 She often expresses her view on welfare for the elderly. 確かにRとかTH、の発音が難しい。あと文章を繋げて発話するときに舌が回らないことも多々あ…

芸術、アートを通して身に付いた技術や思考を社会で実践すること。

札幌で神社改修の滞在制作。11日から21日まで。自分はアート制作で身に付けた技術や手法・思考を実社会に展開していると気がついた。ヨーゼフボイスが提案した社会彫刻の新しい解釈だ。 今回の滞在制作は、中身は工務店の出張だ。出張ならホテルとか宿泊場所…

作っているのか、作らされているのか。AIに使われるのは遠慮したい。

札幌にフェリーで来た。大洗港から苫小牧港まで18時間。妻と犬と。3年前から取り組んでいる札幌南区、龍神の水エリアの改修だ。去年は拝殿の壁を張ったり、木を伐採して柱にした。依頼主のオーナーのパワーもあって少しずつカタチになっている。 今シーズン…

失敗したくない。なぜそう考えるのか。失敗なければ何も経験しない。

火を燃やす。その技術がある。まず着火。枯れた杉の葉っぱは油を含んでいてすぐに燃える。よく乾燥した小さな木片を幾つか杉の葉っぱの上に並べて火をつける。火はひとつでは燃えない。集まって燃える。小さな木片が燃えたら徐々に木を大きくしていく。 炭焼…