いきるための芸術の記録

荒地と廃墟の楽園より

土地を開く/滞在制作記

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2022年最初のプロジェクトは北海道での滞在制作からスタート。札幌市内マンションのairbを拠点にクルマで30分ほどの距離にある豊滝という土地とセッションする。

サーフィン繋がりで知り合ったジンさんという人がホストで、ジンさんの奥さんのご両親が経営する農園エリアを開拓する。

ジンさんは、この土地をアーティストが作品を制作して、その作品が残っていくアーティストインレジデンスとして、また観光客が立ち寄るスポットととして、春から秋はグランピングできるエリアとしてイメージしている。ぼくらは、その開拓者第一号として抜擢された。またこの土地には龍神の水という湧水があって、神社が建てられ祀られている。龍神は天地を自在に動くことから「流れ」をつくるといわれている。その流れに乗ることで、目標達成、現実化のスピードが速くなる。龍神のチカラと関わるとそれまでとはレベルの違う運の流れを起こせるともいわれている。

今までは自ら土地に出会い、自ら経費を捻出して滞在制作をしていた。けれども今回は招待してもらい、この活動がはじめて仕事になった。すでに龍神の流れは始まっているかもしれない。そう信じることが、この土地の神話をつくる。

ここに来るまで具体的に何もイメージしていなかったけれど、ジンさんと話して土地を見て、拠点になるスペースを開くことがはじまりになるように思えた。つまり空間を確保すること。人間が活動する器をつくること。

例えば、寒い地域の人々がどのようにシェルターを作ったのか。簡易的でありながら暖かい簡易住居。簡易的というのは、建てたり壊したりできること。例えば、モンゴルの人たちはゲルを建てる。ネイティブアメリカンのティピ。屋根と壁をつくること。空き家もあるので春から秋使用に限定すれば得意な改修もありかもしれない。

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二日目は、豊滝にアトリエを貸してくれる人がいてその部屋を見に行く。ギャラリーもあるという。

続)