いきるための芸術の記録

荒地と廃墟の楽園より

中心を求めず円想に生きる。

コロナウィルスでいよいよ、東京都に自粛要請が出た。ニュースでは食料の買い占めを報道している。

先週くらいから、食料不足になると予想してチフミに「食料を買っておこうよ。不足するよ」と話したら「いろいろあるからいいよ」と言われた。流石だ。

 

ひとりの少しだけという欲望が積み重なって都市は混乱している。

 

食料でも自給しておこうとジャガイモを植えることにしたら、近所のおばあちゃんが「お前はやらなくていい、俺がたくさんつくるから、お前は絵を描け」と言ってくれた。

 

こうやって職業が生まれ助け合い生きてきたんだと思う。

 

友達がキャンプ場を4月にオープンするから、焚火曼陀羅のデザインを作って欲しいと依頼があった。先週下見に行った。15メートルのサークル。「マウントピア七里の森」という名前なので、七芒星をデザインした。焚火曼陀羅とキャンプ場のメッセージがリンクしていたら面白いと閃いて、ロゴも制作した。

まとめて送ったら、結局、ロゴも採用してくれ10万円になった。

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焚火曼陀羅2019年@Off-Tone

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設置予定のキャンプ場

2011年の東日本大震災をきっかけに生き方を変えた。社会と距離を保ちながら、独立して生きたいと思った。そのために固定費を減らしたかった。空き家を改修できるようになれば家に困らない。その作戦のおかげで、現在、家賃はゼロ円になった。9年かかったけれど、この先の人生を思えば、投資してよかった。

 

あらゆる選択肢を手繰り寄せておくことが豊かさだと思うようになった。例えば、ソーラーパネルも使うし、電力会社の電気も使うし、石油も薪も使う。どれも少しずつ使う。野菜を作るけど、スーパーマーケットにもいく。都市にも行くけれど暮らすのは田舎。日本は小さな島国だ。道路も整備されている。

何かを否定してひとつの答えをみつけるのではなく、すべての可能性を利用しながら答えの周辺で遊んでいる。


不便だけれど便利。

自給するけど買い物もする。

田舎だけどアクセスが良い。

不足してるけど満ち足りている。