いきるための芸術の記録

荒地と廃墟の楽園より

いまいるべき場所-非常識な生き方「バガボンド/エグザイル/ノマド」

未来について考える。中津川の古民家を活用するために助成金を探したい。仲間と考えた「生活芸術館」を実現したい。

三角形の構造体をつくるために新しく卓上丸ノコを買った。ところが、左右45度までしか切れず、60度まで刃が傾けば30度の鋭角がつくれるのに、7万円もする工具なのにそれができない。
買ってきて数時間悩みながら試行錯誤して、今朝サービスセンターに問い合わせると担当者は「刃を60度に傾けてください。」と。「それができない」と説明すると、状況を理解してくれ「あ、切れないかも。」と。メーカーも把握してない落とし穴。まさかの「卓上丸ノコは45度以上の鋭角は切れない商品」だった。

ココロココに送っていた新連載の原稿の質問が返ってきた。
「大家さんと木造建築の耐震化の技術開発をしている」という文章が判りにくいので、「業者に頼らず自分たちでセルフリノベーションしている」という理解でいいか、という内容だった。

この世にない技術を開発して、耐震化を図ることは、まったく予想できないことだったようだ。

どうやら開拓を続けて、いよいよ非常識な場所に生きているようだ。

午前中に隣の愛西市の図書館で本を借りようとしたら、愛知県在住者しかカードがつくれないと言う。「在住」の定義について調べてみたら、住民票がある、公共料金の請求書などが代表的なものらしい。つまり、その2つがないぼくら夫婦は、漂白の民と化してしまった。所有はしてなくても、いくつもの家と関わりを持っているのに「バガボンド/エグザイル/ノマド」。面白くなってきた。

それでも図書館で本を探したおかげで頭の整理ができた。手に取る本がいまの興味。知識の森にて、知恵の実を手に取る。

禅と合気道
大工さんの家づくり
和船の図鑑
日本丸木舟の歴史

家の改修作業をしながら、2014年の春にイメージした未来に、しっかりと足を下ろして立っている。2016年には森から木を伐採して舟をつくっているだろう。これがぼくのアート制作だ。歴史と自然と出会いに導かれた場所をコラージュして人生をつくる。地域がどうの国がどうの、そんなレベルの話じゃない。人間と自然の対話だ。

人よりも粗末な食事をし
人よりも粗末な服を着て
人よりも質素な生活をし
誰よりも贅沢な暮らしをする。

やりたいことしかしない。
こんな幸せがあるんだ。

夜中に目が覚めて
図書館で見た彫刻家ヘンリームーアについて調べた。
彼のテーマは「人間と自然の調和。」自然物からカタチの着想を得ていた。そして彼は、質素な生活をしてギャラリーを遠さず、自分で作品を販売していたため、富を築いて、それがヘンリームーア財団として現在、運営されているそうだ。

 
夫婦で作品をつくる
コラージュ・アーティスト
檻之汰鷲(おりのたわし)
http://orinotawashi.com/