いきるための芸術の記録

荒地と廃墟の楽園より

One of these days 30

4月28日土曜日
晴れ。朝8時起きる。二日酔い。

スタジオに行って、額を完成させる。マークレディンに教えてもらったトレイフレーム。昼にボストンからカラックが到着するとの話しで、海に向かう。カラックとはアイルランドの舟。

カラックを漕いでケープコッドの海に出る。海のうえを走る楽しさ。その絶景。カラックをつくるのは、ぼくの夢。まさかケープコッドの海に出れると思わなかった。今年は日本で舟をつくると決心。

今日でプロンビンス・タウン最終日なので、荷物のパッキングをした。夕方にギャラリーにお客さんを招待したからとマークレディンが言ってくれる。

夕方、カラックのチームと、マリシアという女性が観にきてくれた。マリシアは歌手。もう50年以上歌っていると言う。現れたときから魅力を放っている。彼女のCDを聞かせてくれた。

昨日、いくつかのギャラリーに作品を持っていき、マークレディンと話しているとき、滞在制作しているところもギャラリーだから、オーナーのニックに作品を預ければいいとアドバイスをくれた。作品を2点この街に残すことにした。

 

この旅は、マークレディンにはじまり、マークレディンに終わった。約2週間、同じアパートをシェアして、毎日、スタジオにいき、アート制作に没頭し、料理をしたり、サイクリングをしたり、人生やアートを語った仲間。ぼくが2013年にネットでみつけた滞在制作場所にメールで応募して、そこで出会った理解者。英語ができなくても、アートや音楽が言語となって人と人を繋ぐ。

プロビンス・タウンに作品を残すことができてよかった。「売れる/売れない」はその次の展開。また訪れる可能性もある。マークに今年、子供が生まれる。お祝いにスペインに行くよとマークと話す。マークはスペインのバルセロナで展示を企画してくれるという。
会社や組織と仕事するのではなく、個人と個人が仕事をする。だから、人との繋がりは財産だ。

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