どこから来てどこへ行くのか。モンスターの夢をみてずっと目覚めない大人の話

近頃は、朝起きたときのイメージが鮮明で、夢だったりをハッキリ覚えている。今日はドイツのロックバンドCANの1stアルバムのアートワークで目が覚めた。

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そう言えば、これは誰の絵なんだろう。ロック・アルバムの表紙は、ぼくにとってアートへの入口だった。ベルベット・アンダーグラウンドウォーホールはあまりに有名だけど、ソニック・ユースがマイク・ケリーやゲハルト・リヒターの作品を表紙にしたことで、彼らを知るようになった。

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もっと掘れば、ファンカデリックのPedro Bell(ペドロ・べル)や元祖D.I.Y.パンク、クラスのジャケットを手掛けたGee Vaucher、ボアダムズ山塚アイの作品から大竹伸朗、そのうちにRammellzee(ラメルジー)を知って、ぼくのコラージュの基礎は講習さていたんだろう。

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UFO OR DIE - Shock Shoppers | Zombie Tube - YouTube
(↑この音は衝撃を超えて事件だった)

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Rammellzee

もう15年以上も気になっていたCANのジャケを手掛けたのはPetrus Wandrey というドイツのアーティストだった。いまは調べれば簡単に分かった。デジタリズムというムーブメントに属するらしい。このアートワークが制作されたのは1970年。日本の戦闘型ロボットの元祖マンジンガーZが1972年だから、なんとそれより少し早い。1960年代には、マグマ大使と鉄人28号が巨大ロボの原点として誕生しているが、CANのロボはマジンガーZにより近い。
まさか、永井豪がCANのアルバムにインスパイアされてマンジンガーZをイメージしたとしたら、デビルマンは、ミッキーマウスが原形というから案外ない話しでは、、と妄想探偵で一日が始まった。

昨日の夜は、新作のためにカタチを採取した。次は、四角ではなく変形パネルを作品にしようとチフミがアイディアを出した。大きなピンバッジのようなイメージで、モロッコに滞在したときにつくって以来だ。

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夫婦で作品をつくっているが、ぼくが起想するものとチフミのそれはまったく違う。ぼくはチフミの発想がいろんな意味で、的を得ていると思っている。そのバランス感覚を信頼している。ぼくは、ぶっ飛んだ過激なモノばかりに影響を受けてきたが、チフミのはもっとシンプルで優しい。最近では、民藝で知られる芹沢圭介に接近しつつある。そんな2つの異なるイメージがひとつになったとき、2人がイメージしなかった作品が完成する。

ぼくがひとりでつくる作品は、自分でも分からないものをつくりたい願望があるから、それはそのようなカタチが生まれて、チフミと一緒につくれば、それはまた違う次元の世界が開く。夫婦で一緒に作品をつくるというと驚いたり羨ましがられたりするけど、収入がひとつになってしまったことが、なんとも厳し現実だ。理想を言えば、自分とチフミと檻之汰鷲の3つになれば、以前よりもずっと収穫を豊かにすることができるのだけど。そのためにも、しばらくはカタチの採取に専念してみよう。今日は、ベニヤと木材を買ってきて、変形パネルシリーズのプロトタイプを制作する準備をしたい。

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いまの仕事は、ボルダリングジムのプロモーションで、生活の基本はアート制作で、全方位好きなこと全開で、これはこれでいい環境。先のことを考えれば、それは不安だが、いまという瞬間はとても安定している。線ではなく点で。しっかりと現在に突き刺さっている。

自分は10代からずっと同じ夢を見ているらしい。いや、子供の頃にみていたアニメや映画の世界と未だに地続きらしい。スターウォーズをみたとき、ほんとうにその世界があると信じた。音楽やアートは、いつもその入り口を開けっ放しにして覗かせてくれる。何があっても、そっち側の世界に浸りたい気持ちがすべての欲望に勝る。だから、このまま死ぬのかもしれない。だとしても、なんの花火も打ち上がらなくても、不発弾だけはどんどん生産されているから、岡本太郎が言った「芸術は爆発だ。」なんだと思う。

同じことをしているようでも、一カ所を掘り続ければ穴はどんどん深くなる。さて、やりますか。今日とて、何の変哲もない1日があること有難し。ありがとうございます。

夫婦で作品をつくる
コラージュ・アーティスト
檻之汰鷲(おりのたわし)
http://orinotawashi.com/
生きる芸術のための生活者
石渡のりお
norioishiwata@gmail.com